▇海外でも注目の森林浴
こんにちは。「自然に寄せたくらし」がコンセプトのネイチャライズです。
山歩きをしたり、森に入ったりしたあと、なんだか気分が穏やかになったという経験は誰しもしたことがあると思います。森で癒しを得ることを森林浴といいますが、最近は海外でも「Shjinrinyoku」として注目されているようです。
ちなみに「浴」という漢字は海水浴や日光浴、沐浴など、健康を増進する意味で使われ、辞書で調べると「ありがたいことを身に受ける」とあります。
ところで森林浴にはなぜリラクゼーション効果があるのでしょうか。
それは木々が幹や枝、葉っぱから「フィトンチッド」という物質を放散しているからです。自由に動くことのできない樹木は、カビや細菌を殺すフィトンチッドを出すことで自らの身を防御。カビや細菌には厳しくても、人間にはよい働きをもたらしてくれるというのは興味深いですよね。
フィトンチッドという単体の物質があるわけではなく、さまざまな物質をまとめてそう呼びます。たとえばタブレット菓子でおなじみの「メントール」もフィトンチッドの1種で虫や微生物を殺菌する作用がありますが、人間には冷感作用や清涼感をもたらしてくれます。
▇森林浴効果の科学的裏づけ
いろいろな物質に包まれている森ですが、森林浴の効果を示したある実験があります。
20代の学生12人を2つのグループにわけ、片方には森林を歩いてもらい、もう片方のグループには街のなかを歩いてもらいました。どちらも時間は約15分です。その結果、次の3つのことが明らかとなりました。
副交感神経が優位に
リラックス状態を測定する心拍変動(HRV)が、森のなかでは街に比べて2倍以上高くなることがわかりました。
「コルチゾール」が減少
森を歩いたグループは、街を歩いたグループに比べて唾液中のコルチゾールが15.8%低下しました。コルチゾールとはストレスを受けると副腎皮質から血中に分泌されるホルモンで、唾液中でも測定することができます。
血圧の上も下も低下した
森のなかを歩いたグループの血圧は、最高が1.9%低下し、最低が2.1%低下しました。
いかがでしょうか。
なんとなくリラックスできるという感じがする森林浴が、科学的にも証明されつつあります。ほとんどの樹木からは「αピネン」という物質が放出されているため、森林浴効果はこのαピネンが関係しているのではないかと考えられています。
ちなみにヒバの木から抽出したHIBA OIL(ヒバ精油)にもαピネンは含まれていて、精油を水で薄めてスプレーすれば森林浴をしたときのような爽やかさがあります。気になる方は、ぜひトップページをチェックしてみてください。
出典:林野庁ホームページ